2024-05-14

我々の生活をめぐる様々なリスクの中、目にする機会が多いのが財物リスクです。これをヘッジする制度として個人・会社は火災保険、動産総合保険、機械保険などを活用しています。このような保険は契約者の直接的な損害だけでなく、間接的な損害もカバーする機能があり、それぞれ異なる特徴も持っています。本記事では財物の被害をカバーする損害保険の代表格の火災保険、財物オールリスク保険に対して説明します。

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目次

1. 火災保険

損害保険の中で最もポピュラーな保険の一つが火災保険です。火災保険は、火災や落雷、爆発などの事故により、建物や家財が損害を受けた場合に補償を提供する保険です。住宅や事務所、工場などの建物を対象とし、火災だけでなく、風災や水災、雪災などの自然災害によって生じた損害も補償の対象となります。

火災保険には、家主の責任を補償する賠償責任保険や、火災により一時的に住居を失った場合の費用を補償する残存物取片づけ費用保険など、様々な特約を付帯することができます。これにより、火災事故の際に生じる様々な損害や費用を、総合的にカバーすることが可能です。

火災保険の保険料は、建物の種類や立地によって異なります。建物は一般建物、工場建物、倉庫建物、住宅建物に分類され、それぞれに適した保険商品が用意されています。一般建物や工場、倉庫は普通火災保険、店舗やオフィスは店舗総合保険、住宅は住宅(総合)火災保険に加入することになります。また、火災保険には法律により地震保険が自動的に付帯されるケースもあり、地震や噴火による損害も補償されます。

火災保険の保険料は建物の等級、所在地を基準に決定されます。

住宅物件の場合はM構造、T構造、H構造に分けられ基本保険料率に影響を与えます。

  • M構造
    コンクリート建造物、コンクリートブロック建造物、レンガ造建物、石造建物
    耐火建築物の共同住宅、耐火構造建築物の共同住宅
  • T構造
    コンクリート建造物、コンクリートブロック建造物、レンガ造建物、石造建物、鉄骨造建物
    耐火建築物、耐火構造建築物、準耐火建築物、特定避難時間倒壊防止建築物、省令準耐火建物
  • H構造
    M、T構造に該当しない建物

一般建物の保険料率も所在地、等級に影響を受けますが用法上/消火設備/動産割増・割引が追加されます。等級の割り方も異なって1級、2級、3級に分けられます。

  • 1級
    コンクリート建造物、コンクリートブロック建造物、レンガ造建物、石造建物
    耐火被覆鉄骨造建物、耐火建築物、耐火構造建築物
  • 2級
    鉄骨造建物
    準耐火建築物、特定避難時間倒壊防止建築物、省令準耐火建物
  • 3級
    1、2級に該当しない建物

工場物件の場合は作業施設/準作業施設/貯蔵施設/特殊施設に分けられ、それぞれの保険料率に割増・割引要因、等級を参考に決定すすることになります。最後に倉庫建物の場合は、保管対象別に等級、保険貨物の危険品級別によって決められます。

2. 財物オールリスク保険

一般的な保険は、補償の対象となるリスクと対象外のリスクが契約書に明記され、対象外の部分を免責といいます。しかし、火災保険から発展したオールリスク保険は、その補償範囲を火災保険から拡大させたもので、一般火災保険よりも幅広い保証を提供します。

財物オールリスク保険は、企業が所有する建物や設備、商品などの財物を対象とした包括的な保険です。火災や爆発、盗難、水濡れなどの事故に加え、火災保険の免責事項である電気的・機械的事故の補償も可能です。また、間接的損害に対する保険金として、営業継続費用や収益減少防止費用なども支給されるため、より実用的な保険として活用されています。

また、包括契約方式を採用しており、既存の火災保険で発生していた付保漏れや事務手続きの負担を解消し、保険手続きの簡素化と保険料率の引き下げにつながりました。また、保険契約期間中に追加された保険対象物件も、別途の手続きなしで自動的に補償されるのが特徴です。

3. まとめ

火災保険と財物オールリスク保険は、ともに個人や企業の財産を守るための重要な保険です。火災保険は、火災や自然災害による損害を補償し、様々な特約を付帯することで、総合的な補償を提供します。一方、財物オールリスク保険は、火災保険の補償範囲を拡大し、電気的・機械的事故や間接的損害なども補償対象とした包括的な保険です。

両者の違いを理解し、自身のリスク状況や保険ニーズに合わせて適切な保険を選択することが重要です。また、保険料率は建物の種類や立地、等級などによって異なるため、複数の保険会社の商品を比較検討することが必須的です。適切な保険に加入することで、万が一の事故や災害に備え、安心して日々の生活や事業活動を営むことができるのです。

*本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。

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